郵政一般職採用試験

現在の採用情報

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日本郵政公社時代の採用

日本郵政公社時代、一般職の職員になるには「郵政一般職採用試験」に合格しなければなりませんでした。この試験の年齢制限は
・外務区分 受験する年の4月1日現在、17歳以上30歳未満の者
・内務区分 受験する年の4月1日現在、17歳以上25歳未満の者
が対象で、学歴、性別等の制限はありませんでした。日本の国籍を有しない外国人であっても、永住者等日本国内において行うことができる活動に制限のない在留資格を有するものは受験をすることができました。しかし次に掲げる方は受験できませんでした 。
・国家公務員法第38条の規定により国家公務員となることができない者
・成年被後見人、被保佐人(準禁治産者を含む)
・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者又はその刑の執行猶予の期間中の者その他その執行を受けることがなくなるまでの者
・一般職の国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
・日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者


省時代の採用

さらに遡って郵政事業庁以前、つまり平成14年まで外務の採用試験は「郵政外務職員採用試験」と呼ばれ各郵政局単位で行われていました。また平成13年度までは三大都市圏の郵政局では40歳未満まで、信越郵政局は35歳未満まで受験可能でした。その他の地方は30歳未満でした。バブル期などはあまり希望者がおらず、年2回試験を実施していた郵政局もあったほどです。当時の外務合格者の学歴構成ですが「大学卒以上」「短大・専修学校卒」「高校卒以下」の割合で2:1:1です。ごくわずかですが中学卒の方もいました。競争倍率は「競争倍率」をご覧下さい。採用は翌年4月1日からが通常ですが早ければ12月頃からの採用もありました。年齢制限のゆるい外務職は30代で公務員を目指す方にとって大変人気がありました。

内務も平成14年までは人事院が行う国家公務員Ⅲ種試験郵政事務A・Bでした。Aは小さな特定局での勤務、Bは普通局の郵便課で夜勤を行う職種のイメージでしたが、公社化直前の頃にはA・Bの区別はほとんどなくなっていきました。バブルの頃などは「誰でも受かる試験」などと揶揄されていました。公社化されると、以前は可能だった内務、外務の併願が出来なくなりました。当時の採用試験(高等学校卒業程度)の概要です。「高卒程度」と言ってももちろん大卒、中卒でも受験できます。区分として
・内務 郵便局において内勤事務に従事する職員を採用するための区分
・外務 郵便局において外勤事務に従事する職員を採用するための区分
の区分がありました。郵政省時代は外務から内務へ転向するためには内部試験等に合格する必要がありました。逆の内務から外務は希望すればなることができました。公社化以降は外務から内務になる場合も試験に合格する必要はなくなりました


日程と配点

郵政事業が民営化された平成19年10月1日の前年度、平成18年度当時の試験日程(この年は内務のみの採用で外務の採用はありませんでした)は下記のとおりです。

申込受付期間 平成18年 6月 1日(木)~ 6月15日(木)
第1次試験日 平成18年 9月10日(日) 教養、適性、作文試験
第1次合格者発表日 平成18年10月11日(水)
第2次試験日 平成18年10月17日(火)~10月31日(火) 人物試験
最終合格者発表日 平成18年11月24日(金)

内務区分(平成18年度
・北海道 (道南)30名、(道央)90名、(道北)30名、(道東)50名
・東北 300名
・関東 475名
・東京 650名
・南関東 355名
・信越 (新潟)30名、(長野)120名
・北陸 110名
・東海 (東海)365名、(静岡)105名
・近畿 715名
・中国 (山陰)30名、(山陽)170名
・四国 165名
・九州 (北九州)305名、(南九州)140名
・沖縄 30名

・配点比率
教養試験 2/8
適性試験 1/8
作文試験 1/8
面接試験 4/8

・基準点
 教養、適性、作文の各試験には満点の30~35%の「基準点」が設けられ、この基準点に達していない場合は他科目の点数に関係なく即不合格となります。面接はA,B,C,D,Eの5段階評価で、複数の面接官のうち1人の面接官でもDまたはEの評価をつけるとやはり即不合格となります。


郵政短時間職員

この郵政短時間職員は郵政省、郵政事業庁時代に採用がありましたが、日本郵政公社になりその採用はなくなりました。より労働力が安価な非常勤職員(ゆうメイト)に配置がシフトしてきた中で、公務員の身分を有する短時間職員は中途半端な存在になってしまったのでしょう。民営化された今では契約社員のような扱いになっています。

短時間職員の採用が行われたのは平成8~14年度だけです。内務と外務があり、朝の4時間または夕方の4時間のどちらかに勤務していました。身分は国家公務員ですが、兼業可能でした。この試験の募集案内配布は例年5月下旬から6月上旬頃行われていました。年齢制限はゆるく15~63歳未満まで受験でき、採用予定局がブロック別に分かれており、願書にこのブロック名を書いて出願しました。1次試験は7月中旬、2次は8月上旬で9月初旬には合格者が発表されました。なお短時間職員には補欠合格という制度がありました。試験は教養(5択20問、30分、内容はかなりやさしい)、適性(120問、15分)、作文(40分)となっていました。競争率は高く「外務職員に受かって短時間に落ちた」という例はよく聞きました。なおこの試験、すべての支社で行われていた訳ではありません。平成15年度は北海道、東京支社では行われませんでした。また実施する支社でも、募集するブロックはかなり限られていました。

任用期間は2年で2年ごとに更新することが可能でした。月給は20代後半の外務で10万円(各種手当てを含む)を少し超えるくらいです。初任給(俸給)は平成15年8月のデータで高卒18歳で67,800円、短大卒20歳70,800円、大卒22歳73,800円、高卒26歳77,200円、高卒34歳94,500円、高卒40歳109,700円でした。

・短時間職員の競争倍率推移(平成13年度のデータはありません)

郵政局 年度 予定者数 受験者数 最終合格者数 競争倍率
北海道 14   614 33 18.6
12 49 598 51 11.7
11 7 175 7 25.0
東北 14   1,059 37 28.6
12 30 824 33 25.0
11 75 1,851 82 22.6
関東 14   4,468 253 17.7
12 158 7,737 306 25.3
11 320 5,595 359 15.6
東京 14   1,922 110 17.5
12 98 1,623 116 14.0
11 90 1,508 102 14.8
信越 14   230 17 13.5
12 31 305 35 8.7
11 30 266 31 8.6
北陸 14   620 14 44.3
12 22 549 22 25.0
11 28 702 29 24.2
東海 14   1,652 112 14.8
12 166 2,121 166 12.8
11 147 2,220 147 15.1
近畿 14   3,215 183 17.6
12 168 3,825 191 20.0
11 122 3,202 150 21.3
中国 14   980 36 27.2
12 37 766 37 20.7
11 89 1,019 93 11.0
四国 14   282 24 11.8
12 16 231 16 14.4
11 18 265 18 14.7
九州 14   3,007 16 187.9
12 88 2,245 106 21.2
11 35 1,124 41 27.4
沖縄 14   24 1 24.0
12 8 219 10 21.9
11 - - - -
※上記競争倍率は、株式会社実務教育出版様WEBサイト(リンク切れ)を参考にしました。


非常勤職員になるには

現在の日本郵政グループのアルバイト情報はこちらです。
https://www.japanpost.jp/employment/arbeit/


かつての非常勤職員(ゆうメイト、ポスタルメイトなどとも呼ばれているアルバイト職員)は採用方法がまちまちで、主に下記のような方法がありました。この非常勤職員、給料は時給(委託で日給の方もいます)で、通勤手当、少額ながらボーナスもありました。また労働時間によって厚生年金にも加入できました。なおいずれの場合も採用前、簡単な面接が行われていました。

A.各都道府県の主として中央郵便局にゆうメイトセンターと呼ばれているところがあり、そこでその県内の局で非常勤を募集している局を紹介してもらう方法です。郵政局(支社)によってはインターネットで詳細な募集案内をみることができるところもありました。またゆうメイトセンターがない県もありました。

B.周辺の比較的大きな局へ問い合わせてみるという方法です。電話番号を調べて総務課などへ「非常勤職員は募集していませんか」と尋ねてみる方法です。都市部では空きがある局が結構ありました。ゆうメイトセンターがある県でも、そこを通していない局も多かったので、直接聞いてみる価値は十分にありました。ただ人口の少ない地方ではやはり知り合いの紹介(コネ)などで固めているような感がありました。

C.職安や各種情報誌(求人情報誌、新聞広告など)に案内が出ている場合がありました。

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